消しては書き、消しては泣き。

読んだ漫画の感想を書きます。週刊少年ジャンプが好きです。

【2021年20号】週刊少年ジャンプ感想:アオのハコ「#2|インターハイ行ってください」

 おはこんばんちは。消しゴムです。今日は2021年4月19日発売の『週刊少年ジャンプ20号』に第2話が掲載された三浦糀『アオのハコ』の感想を書いてみたいと思います。

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前回

 猪俣が鹿野に好意を持っていることが明かされ、友人かつ部活仲間の笠原匡にけしかけられたりタメの恋バナ大好き女こと蝶野にからかわれたりしながら鹿野パイと猪俣くんが距離を詰めてよろしくねした後、まさかの同居!?となった場面でto be continued...でした。

今回

 猪俣家に顔見せに来た前話から少し時が経ち、ついに鹿野パイ入居の時が。鹿野パイと大喜の関係を知らない父親は息子に「よかったなぁ うちが華やかになって」などと吞気にのたまう始末。距離感の近い鹿野パイにどぎまぎしつつ、同居生活に何ら自分を意識する素振りを見せない鹿野パイに、大喜は意気消沈…したかと思いきや翌日の部活では元気満々。鹿野パイに釣り合う存在になるためにもIH出場目指して部活に筋トレ!帰宅後駄弁ってるうちにうっかりIH出場という目標を鹿野パイに漏らしてしまう大喜。そしたら何を思ったか鹿野パイがおもむろに手作りミサンガを持ち出し、大喜にプレゼント!鹿野パイへの募る想いを自覚しつつ、IH出場に向けて頑張ることを再確認し夜は更けていく…という場面でto be continued...でした。

猪俣大喜の印象

 テンパり具合が片想い男子高校生のそれっぽくていいんじゃないですか(適当)。私服を見ただけで興奮していたのが、いざ同居し始めればパジャマ姿に濡れ髪とセクシー見放題ですからね。しかし、どんなにムラムラしても鹿野パイとひとつ屋根の下にいるうちはソロプレイすら封印しそうな勢いですよね、大喜。私だったら鹿野パイ入浴後の風呂の水飲むくらいならしてしまうかもしれません。知らんけど。普段は頼りなさそうなのにいざというときにはストイックな感じになるのがストロングポイントかもしれません。

鹿野千夏の印象

 意外と可愛らしいパジャマでびっくりしました。いいと思います。ヒロインである鹿野パイの内心はとことん見せない様子。それにしても距離感近かったり無防備だったりするのはさすがに狙ってやってないですよね。別にどっちでもいいですけど。ジャンプへの欲求がロボコといい勝負していると思います。公園で爺さんから全号もらおう。

 ミサンガについての「大切にしちゃダメだよ」というセリフが「早く夢かなえてね」と言っているようでうげぇ回りくどい言い方するなぁと思いました。大喜には聞こえてませんでしたけどね、たぶん。

蝶野雛の印象

 ふと気になって彼女の姿があるコマをカウントしてみたら、計6コマでした。勿論鹿野パイと大喜が同居していることを彼女は知りません。置いてきぼりです。登場したすべてのコマで圧倒的ヒロイン感を醸し出す鹿野パイに比べると登場コマ数こそ劣りますが、「ほんと無茶が好きだねぇ あやつは」の一言とハの字眉により彼女が大喜に抱く複雑な感情を十分なほどに見せつけてくれました。下半身の露出度でいけば鹿野パイには圧勝なので、なんとかサブヒロインとしての地位を上げてくれればな、と思います(気が早いよ!)。今後万が一彼女が戦いの場に上がったとしたら、鹿野パイの知らない頃の大喜との思い出が勝利の鍵となってくると思うので、ぜひバチバチにバトルをしてくれれば、と思います。勿論思い出という遺産にしがみつくことしかできず、着々と大喜と仲良くなっていく鹿野パイの姿を指をくわえて見ていることしかできずに、人知れず枕を濡らす、みたいなのも全然ありだと思いますし、自暴自棄になって乱れた生活を送っていたら大喜が心配して何かあったのか?って聞きに来てくれるけど、既に大喜の心は完全に鹿野パイに向いており、蝶野が付け入る隙はまったくもって存在せず…みたいなのも全然ありだと思います。蝶野は今後どんなに大喜との距離感が近くなっても、逆に遠くなっても、どっちに転んでも(死なない限りは)面白くみていられそうなので、ぜひうじうじしてくれればな、と思います。まだ蝶野が大喜のこと好きだって決まったわけじゃないんだからね!

笠原匡の印象

 相談者として過労死する未来が見えました。「俺はすべてを知っているけどな」みたいなテンションでスン...としているだけではなく、もっと大喜と蝶野をそれぞれのベクトルに焚きつけてくれればいいのに。

今後について

 気になったことを何点か。

・「1年でIH行くなんて歴史を見ても数人だぞ」

←バドミントンだとそんな少ないんですね、と思ってしまいました。(作中の)IHの歴史的にそうなのか、あるいは英明の歴史的にそうなのか、どっちなのかわかりませんが、もし後者なら1話で「スポーツ強豪校」とかぬかしてる割にはたいしたことないな、と。まぁスポーツ強豪校って言っても全部の部活が強いわけではないだろうし、ましてや体育館部活の現役部員の姿を見てみると部活中に他部活の同級生とくっちゃべるわ、マドンナ的存在に目が向きまくってるわで、ちゃんと部活やれよ、と思わないでもないですが。いや知らんけど。

・大喜、風呂入った後に筋トレしてない?

←いや別にいいけど...

 まぁそんなどうでもいいことは置いといて、2話も面白かったですね。まっすぐな主人公大喜と着実に実績を積み重ねていくヒロイン鹿野パイ、複雑な感情を抱きつつも動けないし何も知らないであろう蝶野、判官贔屓の伝統に則り日本人の魂に誓って蝶野を応援せざるを得ないよなぁ...!という戯言はさておき、とても続きが楽しみです。同居のお約束シチュエーションともいえるパジャマ姿、同じ風呂、濡れ髪を今回でかなり使ってしまったので、あとは着替えを覗くとか朝起こしに来るとか、親がいない間にやらしい雰囲気になる、とかまぁそっち方面が描写されることになるんでしょうか。また、大喜が満を持してIHを目指し始めたということで、ガチ部活描写や部活後のあまーーーーーーーーーーーーーーいエピソードが今後見れるのでしょうか。

 ふと思ったのは、高等部の入学式はまだ行われていないので、高等部編入で強烈な女生徒でも入って来ないかなぁという期待が(蝶野のライバルがどんどん増えてほしいという意味で)止まりません。どんだけ蝶野好きやねん。それでは今回はこの辺で。

【2021年19号】週刊少年ジャンプ感想:アオのハコ「#1|千夏先輩」

 おはこんばんちは。消しゴムです。今日は2021年4月12日発売の『週刊少年ジャンプ19号』に第1話が掲載された三浦糀『アオのハコ』の感想を書いてみたいと思います。

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概要

 今週号表紙のアオリによれば本作は「心弾み気持ち跳ねる青春部活ラブストーリー」とのことです。中高一貫の共学を舞台とした恋愛漫画であり、主人公で低ランク田舎中学校には少子化の影響から存在すら許されないバトミントン部所属の猪俣大喜(中3)と、暫定メインヒロインでブログ主が最も苦手な人種の一つであるバスケ部所属の鹿野千夏(高1)を中心に繰り広げられる恋模様を楽しむタイプの漫画だと思われます。1話では猪俣が鹿野に好意を持っていることが明かされ、友人かつ部活仲間の笠原匡にけしかけられたりタメの恋バナ大好き女こと蝶野にからかわれたりしながら鹿野パイと猪俣くんが距離を詰めてよろしくねした後、まさかの同居!?となった場面でto be continued...でした。

猪俣大喜の印象

 猪俣はぱっと見独りよがり系思い悩み思春期ボーイですが特に鹿野パイを意識していない場面での行動力は高めです。名は体を表すかの如くに高めな行動力は一方でややかかり気味で前のめりともいうことができ、朝練前にくしゃみをした鹿野パイにいきなり自分のマフラーや水筒、ホッカイロを差し出したり、鹿野家の海外引越を聞いた際には事情を尋ねることなしに鹿野パイに思いの丈をぶつけて空回りしたりと、なかなかかわいげのある少年です。憧れの鹿野パイにだけシャイでウブなのかといえばそうではなく、例えば割と仲がよさそうな蝶野に170㎝台に乗っていない身長をからかわれた時には面と向かって張り合っていたくせに、「女子がされてうれしいこと」を尋ねる場面では顔を合わせずに照れている様子が窺え、女子全員にフラットに接することができるわけではないことが予想できます。ブログ主の激狭な読書遍歴からしても「the 清純系恋愛漫画の男主人公」といった印象です。

鹿野千夏の印象

 ブログ主的にはこういうタイプのキャラはあんまり好きではないです。ガチ朝練中にバスパンのポッケにキットカットもどきを入れる奴があるか、という誰目線かもわからない理由はさておき、無駄な距離の近さとそれを含む彼女のふるまいが「こいつはヤバい」と私の魂に訴えかけてくるのです。そんな評価はさておき、彼女はそのルックス由来の人気者でありかつバスケの実力者で、いわゆる高嶺の花的な存在であるにもかかわらず、負けず嫌いで努力家という一面をも併せ持つ完璧超人です。どうせあまり深い仲ではない人々からはその外面により、逆に近しい人たちからはない面とのギャップでさぞ数々の犠牲者を生んできたことでしょう。というか鹿野パイの可愛さであの距離感でこられたら大体の人が好きになると思います。その危機に陥りそうになるたびに私は彼女が「訪れた入居先でなぜかさっそくインスタントコーヒーを淹れようとする厚かましい女」だと決めつけてなんとか好きにならないようにするわけです。見方嫌味過ぎじゃない?それはそうと彼女の純潔はすでに失われているのでしょうか、あるいはこれから失われることになるのでしょうか。私、気になります。

蝶野雛の印象

 蝶野といえばガッデムの人、ガッデムの人といえば筋肉、ということでマッチョ好きの同級生新体操部の女が出てきました。本邦では太古の昔より「新体操部の女は曲者である」との言い伝えがあり、そのことは歴史的に見ても明らかであることからして、この蝶野が猪俣をめぐって鹿野パイとガチバトルを展開することは自明です(本当に?)。私には彼女が好きな相手(=猪俣)の前では素直になれずに筋肉質が好きとか宣ったことをぐじぐじと後悔して枕を濡らす姿までハッキリと脳裏に浮かびました。フォロワーさんには「もしマガジンで連載されてることになったら本ヒロインである鹿野パイと付き合う前or後にいったんこいつとのお付き合いパートをはさむ」と予想している方もいましたが、私は長年『生徒会役員共』を熟読しているので「猪俣×蝶野付き合う説」はあまり信じていません。それ以上に私個人としては蝶野目線のえげつなさめな《BSS》が見たい、とはっきり記しておきます。マガジンの某作家だったら本ヒロインである鹿野パイを事故死させるくらいはやりそうですけどね(当方エアプにつき雑語りのため不問とする)。

笠原匡の印象

 いきなり余談ですが、《匡》という漢字に「箱」という意味はなく、正すとか救うという意味があるんですね。主人公である猪俣の友人兼部活仲間として猪俣の恋愛を軌道修正させた実績を持っており、こいつもこいつで名は体を表すタイプです。連載にあたり所属部活不明から主人公と同じバド部に昇格したことからも、この作品が非マイナー文化部員に青春などありえないという観念の下で連載されていることが推察され、せいぜい出てきても吹奏楽部、演劇部、写真部くらいだと思います。もしこの作品で理研究部所属のキャラクターが準レギュラー以上で登場した場合、お詫びとしてこの作品をkindleで全巻購入しTwitterにて報告することを誓います。
 それはさておき、この笠原は今後のストーリーにどうやって絡んでくるんでしょうね。順当にいけば主人公に助言とからかいを与え続ける理解者ポジションで居続け恋愛関係には一切かかわらないパターン、まぁまぁありそうなのがしれっと蝶野が猪俣への想いを相談してたら次第に相談者からよき理解者かつ秘密の共有者となり最終的には恋人に格上げされるというパターン、ジャンプラ連載だったらありそうなのが猪俣のことを好きだったパターンとかですかね。猪俣の行動力からすれば助言とかは意外と早めに要らなくなりそうですし、クールな感じからすれば舞子集的トラブルメーカーキャラでもなさそうなので、『群青にサイレン』レベルで誰かしらに激重感情を抱いてくれてるといいな、と思います。そうはならないだろうけど。

次回以降について

 同居までは日がありそうですが、このことを誰に伝え、誰に黙っておくのかは気になるところです。同居といえばお決まりの風呂、着替え、柔肌や濡れ髪に興奮するシーンなどがぱっと思い浮かびますが、そういうシーンを一気に描くのか、あるいはじっくりと描写していくのか。読み切り版では告って二秒でキスみたいな荒業をやってのけた猪俣ですが、連載版ではそこらへんのスピードはどうなるのでしょうか。蝶野&猪俣の同級生コンビ、読み切りに出てた鹿野パイの部活仲間の陰湿陰口女たちや彼女たちにやり玉に挙げられていた関先輩の登場の有無も次回に期待です。それでは今回はこの辺で。